本好きさんからの課題

知識は人を自由にし、物語は人を豊かにする。そんな大義名分をひそかに掲げ、小説、ノンフィクション、果てははやりのビジネス書など、手当たり次第に活字を摂取する日々を送っております。そんな重度の活字中毒に陥ったきっかけは、小学生の頃に夢中になったアニメの世界にいつまでも浸っていたくて、原作小説を延々と読み漁った経験にありました。根っからオタク気質なんですね。いまだ引きずっているのですがそれはそれとして。推しが好きだから、YouTubeで紹介されていたから、SNSでたまたま目にしたから。どんな理由であろうと、いつでも、どこでも、誰にでもその入口が開かれている読書という自由を私は心から愛しています。言ってみれば紙とインクでできたオブジェクトが北極だろうと海底だろうとはたまた異世界にだっていざなってくれるなんて、なかなかすごいことだと思いませんか?あんまりスピードは期待できません。読んだ先から忘れてしまうこともあります。でも、それでいいのだと思います。本を開いている間はたしかにその世界にふれていたのだから。読めば必ず自分のなかになんらかの感情が生まれます。感情がさらなる知識を求め、物語を求め、きっと人の心を自由に、豊かにします。その喜びにたくさんのひとに出会ってほしいと願ってやみません。(片岡史織)

納富司

納富 司(JAGDA長崎)

1953年生まれ。九州産業大学デザイン科卒業。納富司デザイン事務所代表。ニューヨークADCギャラリーにてグループ展、ワルシャワポスタービエンナーレ入選。ポスター作品はワルシャワポスター美術館、チューリッヒ造形美術館、ショーモンポスター美術館、佐賀県立美術館に永久コレクション。
活水女子大学非常勤講師